2023/06/16 15:04
洋服作りでは、
生地、生地、
生地の品質が何より大切だーーー!
と、日頃から西へ東へ奔走している訳ですが・・・
生地の種類って
一体何種類あるんでしょうか?
みなさん、ご存知ですか?
使用している原料で見てみると、
動物の毛、植物(綿・麻)、化学繊維・・・
無限大にも感じるほど種類のある生地ですが、
ちょっと見方を変えて、
生地の「作り方」によって分類すると
なんとたった3種類に分けることができます。
鶴の恩返しで鶴が織っていた!
①布帛(ふはく)
まず生地を作っているお方といって
思いつくのは誰ですか?
そうです。そうです。鶴です!
鶴の恩返し(笑)
鶴が織り機でパッタンパッタン・・・
できた織物がありますよね。
まさにその生地が「布帛(ふはく)」です。
布帛(ふはく)は
たて糸とよこ糸を交差させて織って作られる生地です。
たて糸とよこ糸を交差させて作るため
最低でも糸が2本必要になります。
布帛の最大のメリットは型崩れしないこと。
昔ながらの着物などはシワがよったりしませんよね。
それは着物が布帛(ふはく)だからなんです。
シルエットが変わりにくいので、
ストンとして体のラインを拾わないのも特徴。
デニムやYシャツなどの生地として使われます。
棒編み?かぎ編み?
②ニット
先程の布帛(ふはく)に対して、
一本の糸から編んで作られた生地をニットと言います。
編物は1本の糸でループを作っていき、
そのループ同士を絡ませることで布にしていきます。
ニットの最大のメリットは伸縮性に優れていること。
柔らかく体にフィットするので動きやすいのです。
Tシャツやトレーナーなどに幅広く使われています。
編んでも、織っても「いない」布
③不織布
織っても「いない」し
編んでも「いない」布もあります。
読んで字のごとく不織布(ふしょくふ)といいます。
不織布は繊維を接着剤などで化学的に結合させた布です。
布帛やニットのように「糸」を用意する必要が無いので、
低コストで大量生産できるのが最大のメリットです。
また、繊維同士の隙間をある程度意図的にデザインできるので、
防水性や通気性など、さまざまな機能を付与することができます。
マスクやオムツや医療用布としても活躍しています。
布帛・ニット・不織布
僕達が生地三兄弟!
布帛・ニット・不織布が
生地の世界におけるだんご3兄弟ならぬ
生地三兄弟ということが
分かっていただけたでしょうか?
「材料」ではなく
「作り方」から生地を見てみると
生地は3種類と意外とシンプル。
しかし
そのシンプルな作り方に、様々な材料を掛け合わせることで
さらには
開発者の新たなる挑戦や機械などの発達によって
生地はより多機能に進化しています。
僕が使いたいのはその多種多様な生地の中でも
着心地が最高品質の生地!
そうなってくると、
じっとしては居られないのです。
西へ東へ新たな生地との出会い求めて
様々な企業を訪問しながら模索し続ける毎日です。